強さとは何か？
地上最強とは何か？

その問いの答えとして、私たちの脳裏に浮かぶ一人の男。
板垣恵介が描く格闘漫画『刃牙』シリーズに登場する、範馬勇次郎───。

ときに核兵器にも喩えられ、一個人の戦闘能力が国家の軍事力と等しくみなされる地上最強の生物が、原作者・板垣恵介先生による“完全監修”を経て『刃牙 Grandistaッッ‼-HANMA YUJIRO-』として登場。

なぜ今、範馬勇次郎なのか。開発者の内に秘められた、『刃牙』シリーズへの異常なほどの"愛"とは。刮目して、その誕生物語を聞き入るべしッッ!!

連載35周年を迎える『刃牙』がバンプレストフィギュアに初登場ッッ!!

──12月18日より『Grandista』シリーズから「範馬勇次郎」が登場しますね!!　『刃牙』シリーズから範馬勇次郎をフィギュア化しようと思われた経緯や理由をお聞かせください。

学生のころから『刃牙』シリーズが好きで、今でも友人とよく『刃牙』の話で盛り上がるのですが、『刃牙』のフィギュアって最近あまり出ていないのでは？という素朴な疑問が浮かびました。2026年で連載35周年を迎える超超超人気格闘漫画の『刃牙』シリーズ。ならば自分でッッ!! と思い今回フィギュア化に臨みました。

──ファンとして作品に携われるのは夢のようですよね!!　圧倒的なサイズ感と高い造形密度を誇る『Grandista』シリーズからの登場ですが、名称が『Grandistaッッ!!』になっているあたりにも意図がありますか？

『刃牙』の作中で『ッッ!!』という表現を板垣先生がよく使われているので、『刃牙』シリーズらしさを少しでも滲み出したいと思い変更しました。バンプレストでは初の『刃牙』シリーズの立体化なので、いろいろなところにフックポイントを作っておきたく、商品名にも遊びを入れました。

──勇次郎のポージングはどのようにして決定したのでしょうか？

勇次郎の力強さを象徴する構えを考えたときに、自然とこのポージングで進行を決定していました。勇次郎＝背中の貌（オーガ）というのは、『刃牙』に触れたことがなくてもご存じの方が多いので、背中を見せてもかっこいいフィギュアにしたかったのがポイントのひとつです。

鬼が宿る細部（ディテール）ッッ‼　原作完全再現への狂気的こだわり

──原作さながらの“鬼気迫る表情”も印象的です!!　表情作りで、特にこだわった点や難しかった点はありますか？

これまで多くのフィギュアの企画開発に携わってきましたが、今回の範馬勇次郎は他のキャラクターとは圧倒的に表情筋の造形が異なります。原型師様に異常なまでに発達した咬筋をはじめとする顔まわりの筋肉1本1本の造形をこだわっていただいた結果、牙をむいて威嚇する大型動物のような“鬼気迫る表情”が完成しました。

──範馬勇次郎の代名詞といえる背中の“鬼の貌（オーガ）”ですが、鬼気迫る表情と同様にやはり再現は難しかったですか？

背中の鬼は、鍛え上げられた広背筋、大円筋、僧帽筋です。勇次郎曰く、これらのヒッティングマッスルが究極の打撃を生む。原作のコマはもちろん、過去に発売したフィギュアも資料として用意し、徹底的に研究してから原型師様に再現していただきました。左右対称ではないことが粗々しさを増幅させており、まるで睨まれているかのような表現ができたと思います。

──“雄々しい指の分厚さ”まで再現されているとのことですが、間近で見ると本当に力強さを感じますね……!!

個人的に一番細かく原型師様にコメントを入れさせていただいたのが指でした。『刃牙』シリーズで板垣先生が描かれるキャラクターの特徴のひとつに、手や指の分厚さがあるとイチ『刃牙』ファンとして感じていて。今にも爆発しそうなほどパンパンに膨らんだ指の1本1本にしっかりと力が入っているのを感じさせるため、板垣先生が描いた手・指のスナップ資料を作成して、原型師様と共有することで造形を進めていきました。

──勇次郎も「マイッたなこりゃ……」と言いそうな再現度ですが、筋肉の陰影や肌の質感などを表現するために工夫された点はありますか？

造形だけでも十二分にかっこいい仕上がりなのですが、ブラシ塗装を多く施すことによって、より筋肉の立体感を際立てることができました。

また、勇次郎の筋肉はどの部位もハリがあり輝いているので、ブラシ部分を少し濃く吹くことで筋肉のトップ部分に光がほどよく反射し、理想の勇次郎に近づけられるよう調整していただきました。

「この勇次郎は細すぎるね」板垣先生が吹き込む勇次郎の魂ッッ!!

──今回は原作者の板垣恵介先生による“完全監修”とのことですが、監修はどのような形で進められたのでしょうか？

監修は板垣先生のご自宅で実施させていただきました。まさか板垣先生に直接お会いできるとは思っていなかったので、原型師様と共に緊張感を持って臨みましたね……。板垣先生からは、どうすればもっと勇次郎に似せることができるかを丁寧にご指導いただきました。直接現物を見ていただき、手書きで修正イメージをその場で書き込んでいただいたのですが、その修正イメージは大切に保管してあります。板垣先生の完全監修のおかげで理想の範馬勇次郎を作成することができました。

──板垣先生の監修で、特に印象的だったリクエストや「なるほど！」と思わされた指摘などがあればお聞きしたいです!!

特に印象的だったのは、初回の原型監修時に「この勇次郎は細すぎるね」と言われたことです。個人的にはかなりの筋肉量で仕上げていたつもりでしたが……。板垣先生から見ればまだまだ細く、改めて『刃牙』シリーズの原型を作っているんだという意識を持ち、修正いたしました。

首は最初の2倍弱太くして“鬼気迫る表情”が浮かないように調整しました。逆に、背中の鬼の造形には最初から許諾をいただけたので、原型師様の熱意ある作り込みが通じたようでうれしかったです!!

──開発の過程で最も苦労された点や、逆に最も楽しかったエピソードを知りたいです!!

定められたスケジュールの中で、筋肉の再現にとても時間がかかりました。『刃牙』シリーズならではの独特の筋肉にどうすれば近づけるかを説明することが難しく、原型師様にはたくさんのお手間をおかけしました。

また、受注前に海外の各イベントで展示をするために、無茶なスケジュールで3体同時彩色を担当してくださった彩色師様へも感謝が尽きません。

楽しかったとは少しニュアンスが異なるのですが、板垣先生と直接お話をする機会を得て、ファンの方々はもちろん、アシスタントの皆様、編集部の皆様、『刃牙』に関わる全ての方を板垣先生が大切になさっている気持ちを随所から感じました。自分が好きな『刃牙』シリーズは、こうやってたくさんの方々に大切にされながら続いているんだと実感できたのが本企画を経て一番うれしかったです!!

「百聞は一見にしかず 百見は一触にしかず」!!　『刃牙』ファンへのメッセージ

──細部まで徹底して作り込まれていますが、ファンの方々に特に注目してほしいポイントはどこですか？

筋肉表現、特に背中に関しては、ファンの方々は言われなくても注目してくださるかなと思うのですが、指や首、足の先までこだわった筋肉表現にぜひ注目していただきたいです。勇次郎のセリフ「百聞は一見にしかず 百見は一触にしかず」にあるように、手に取ってもらえればずっしりと重く、細部までこだわった造形を楽しんでいただけると信じています。

──勇次郎のフィギュアをどのように楽しんでもらいたいですか？　ディスプレイするうえでのアドバイスや、おすすめのディスプレイ方法などがあれば教えてください。

ぜひ正面・背面で並べて飾っていただきたいです。パッケージも3つ並べると大迫力な見え方になるようにデザインしておりますので、クレーンゲームが得意な方はぜひ挑戦してみてください。もちろん1つでも大迫力なので、ご自宅のフィギュア棚でじっくり鑑賞、置ける方は職場のデスクに飾って、たくさんの方でわいわい鑑賞していただければ企画冥利に尽きます。

また、バンダイナムコアミューズメント限定で「刃牙 地上最強のちびぐるみッッ!!」も同月12月より登場予定です。まさかのデフォルメぬいぐるみになった刃牙メンバーの、普段とのギャップも楽しんでいただきたいです。

■2025年12月6日（土）登場「刃牙 地上最強のちびぐるみッッ‼」
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──バンプレストのクレーンゲーム景品において、『刃牙』シリーズの今後の展開予定があれば教えてください!!

企画担当としてはまだまだフィギュア化したいキャラクターばかりです。地上最自由（ミスター・アンチェイン）ことビスケット・オリバのGrandistaも実現できるよう、企画進行中です。

また、『刃牙』シリーズにはユーモアなシーンも多くございますので、ファンに愛されているシーンの立体化にも注力していければと考えております。今後も随時バンプレストの公式XやHPで情報解禁予定です!!　お楽しみに!!

──楽しみが続きますね!!　この記事を読んでいる『刃牙』シリーズのファンの皆様へメッセージをお願いしますッッ!!

2026年度に『刃牙』シリーズは連載35周年を迎えます。『刃牙道』のアニメ化や35周年をお祝いした企画など、ファンとしては供給に事欠かない1年になるかと思います。一緒に35周年を楽しみましょう!!

■2025年12月18日（木）登場「刃牙 Grandistaッッ‼-HANMA YUJIRO-」
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